ざんくらにっき

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にっき。   @zahnradpoke

【感想備忘録】センセイと少女のおはなし

ゲーム感想記事

 「アンリアルライフ」というゲームをプレイしました。プレイ直後の感想記事、備忘録です。ゲーム内容に関する重大なネタバレを多々含みますので、プレイ済みの型、あるいはプレイする予定のないかたのみお読みください。

 いつか読み返す自分への備忘録ですので、多少雑な部分は目を瞑っていただけると嬉しいです。

 では。

はじめに

 凄いゲームでした。ゲームの構成要素というのはいくつかあると思うんですけれど、その中でも特に重大な位置を占めるであろう「シナリオ」「音(音楽を含む)」「グラフィック」が特によかった。

最初に良さを感じたのは音でした。

 作中で電車に乗るシーンがあるんですけど、おそらく現実の音を録音しているのだと思います。かなり"現実的"で引き込まれました。電車のシーンだけでなく、シナリオ前編通して音に拘りは感じました。よかった。

 単に「ゲームの効果音」にとどまらない。音それそのものに雰囲気を、場を作る効果があったように思います。自分が創るときも参考にしようと思った点。実際に音を取りに行きたいですね。

グラフィック

 本当に綺麗です。全体がドット絵調なんですが、ドット絵らしからぬ滑らかな映像表現、光や影の表現。あくまでデフォルメの技法として(あるいは現実的な作業量を考えたゲーム制作的な都合で)用いられるドット絵のバランス感、すごくいいです。

 作中度々発生する、景観全てがバグをおこしたような表現であったり、ノイズが入るような表現ともドット絵表現がマッチしており、世界の不安定さ、あるいはそれ自身からくる主人公(および先生)の不安定さの表現にもなっているように感じます。

 本編とは関係ないけどドット絵のハルちゃんの顔(会話中左下に表示されるやつ)、超かわいい。好き。

シナリオ

 ざっくり雑に言うと「いじめにあっていた主人公」が「恋愛のもつれにより親友にも見放され」「さらに心のよりどころであった先生の転勤によって」「居場所を失い自殺しようとする」、その直前の走馬灯の中でのお話です。作中では上述の内容が終盤に至るまで全く明らかにならず、主人公ハルは記憶をなくしたまま、「センセイ」という存在を探し続けます。

 関係ない話。いま、筆者はあまり精神的に良い状態でないんですが、かなり主人公と自分を重ねてみてしまう部分もありました。絵が描ければそれでいい。それだけでいい。つらいことがあっても逃げればいい。そうか。そうだよな。と思ってシナリオを読みました。

 やはり「わからないこと」は魅力だなと感じました。「これはなんだろう」という感情がシナリオを読み進める原動力になります。この原動力を削がないゲーム制作、この原動力に拍車をかけるための没入感を演出する映像、音。そういうものを意識したいなと思いました。ミステリー、ですね。

 矢印案内展開はマジで燃えました。195、好き。

 

追記

 もう一個ありました。このゲーム、ルート分岐が「バットエンドに分岐した側はすぐシナリオが終わり」「分岐点で自動セーブされている」という形式でした。バットエンドにたどり着いてから「何か足りなかったんだ」ということがわかり、かつすぐにリトライが出来るゲーム構成はストレスフリーでよかったです。これはメモとして残しておきます。

 

おわりに

 ざっくりとそのくらいでしょうか。未だにゼロはなんだったのか、ですとか。195は先生の創作じゃない=ハルの制作物、ということを考えると、同じAIであるゼロもハルの創作物だったりするのかな?とか。あるいは195はもしかして"彼"なんじゃないかとか考えられます。謎は謎のまま。考察記事とか探したいですね。

 ちょいとみじかめですが。このあたりで。

 おつかれさまでした。