ざんくらにっき

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にっき。   @zahnradpoke

「虚像的空虚録」あとがき

あとがき

こんにちは、初めまして。あるいはお久しぶりです。ざんくらです。ざんくらっどです。

この度は久留葉世界観のイラストまとめ本「虚像的空虚録」をお買い上げいただきありがとうございました、とそれっぽい書き出しから始めてみましょう。

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本記事はいちおう、「虚像的空虚録」のあとがきという形で書いています。思い出をつらつらと語るだけの、のんびりとした記事になると思いますので悪しからず。

 

さて

どこから話そうかな、というところなんですけれど、まずは本を作るに至った経緯からかなと。


そもそも

憧れがありました。コミックマーケットという舞台に。本の自主制作という創作活動に。2次創作の追っかけと言う理由でTwitterを始めた僕にとっては、その舞台はすごく輝いて見えています。

絵を描き始めた時の目標もここでした。「いつか本をつくりたい」「コミケにサークル参加したい」それがひとつのゴールでした。あるいはスタートかもしれませんが。


そうぼんやり思いながら絵を描いて、4年だか、5年だか。唐突にチャンスはやってきます

 


ある日

仲良くさせていただいている友達に鞠宮まろ、という砂漠の精霊亜人間がおりまして。

趣味がイラスト制作、vtuber推し、ポケモン好きとかいうこれ以上ないくらいコミケ適正の高そうな(個人的感想です)存在で、まだコミケには行ったことがないそう。それで誘ったんです。一緒にコミケ遊びにいこ〜って

そしたらまろくんがコミケ行くならサークル参加したい」て言い始めまして。いいじゃん!いいね!となり、そのまま勢いでサークル申請をすることになりました。勢いってこわい。


ただし

僕はびびりなので。「サークル参加するならまろくんだけ申し込んで!」「受かったら僕売り子手伝う。出せたら本出す」と。

そもそも締め切りという概念でメンタルを破壊しがちな僕、コミケという逃れられない締め切りが発生した状況で本を出す自信もない。人生で3度目のコミケひとりでサークル参加をする心の余裕もありませんでした。

なので、サークル部分をまろくんにぶん投げたんですね。というわけで今回は「まろ屋」のおまけの「DFF2FC(うちのサークル活動名)」です。

そんなこんなで、初参加と相成りました。

 

何を描こう?

まろ屋の申請が「にじさんじメインvtuber」だったため、Vのイラスト本を描くことにしました。ただ、vtuberのファンアート(特に企業v)はほとんど描いたことがなく、1枚ずつ描いていくことに。

下でも12ページ、出来れば24ページにしたいなぁと思って予定を組んだら、およそ1.5枚/週のペースで描く必要があり、なかなかのハードスケジュール。9月頭ごろから1枚ずつ。

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描き始め。

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やり切らねば!という勢いで意気揚々と...!

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結構、その...

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だらだらと...

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していました。

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ほら、ポケモンも発売したしね...

 

コミケの合否が発表された11月半ばの段階で、本に載せられそうな絵は合計6枚。

「最初のサークル参加申請は落ちる」ときいていたのもあり、「まぁ落ちるだろうなぁ」とぼんやり思って油断していました。愚か。無慈悲な、と言うか本来であればありがたーい有慈悲なコミケのサークル参加合格通知が届きます。

 

残り1ヶ月足らずであと最低でも6枚、出来れば18枚描くの!?となり、\(^o^)/になりました。なんで受かっちゃうんだよまろ屋。

 

で、方向転換です。流石に無理。ここから18枚、しかもvのファンアートを描くのは現実的でない。であらば。

すでに何枚も描いてて、作るモチベーションも十分で、Vジャンルで出しても許される。これはもう、それしか無いでしょう。ということで、久留葉くるのイラストまとめ本にシフトチェンジしました。


結果的に、自分が1番出したかった本を作ることができたので、怪我の功名、不幸中の幸い、失敗は成功の母。

 

内容について

タイトル「虚像的空虚録」

最近「実存的空虚」という概念を知りました。「生きる意味の欠落感からくる虚しさ」「自分の人生に意味はあるんだろうか。生きる必要なんてあるんだろうか」って絶望感を定義した概念、とのことです。心理学の話。

それになぞらえて「虚軸にしか存在し得ないということに対しての無力感」の「記録」として「虚像的空虚録」です。いろんな解釈ができそうです。そんな感じで。

 

イラスト

表紙含めると完全新作が4枚、久留葉の撮像録で上げていたほとんどのイラストに加筆修正をしています。特に顔まわりとか身体のバランス、色味や影。全体の雰囲気は変えずにクオリティを上げられるようにしました。

個人的お気に入りは新作から「ちょっと、休憩。」、「まだ、芽吹く 意味なんてなくても、ただ、芽吹く。」。加筆から「揺らぐ光。生い茂る緑。」「何も残っていない。誰も遺していない。」です


フレーバーテキスト

イラストだけ完成させてプレビューを確認すると、ちょっと物足りなく感じました。さっさっとページをめくっちゃうと、すぐに終わっちゃったんですよね。

そこで、1ページの情報量を増やす意味で何か出来ないかなぁと、考えて浮かんだのがフレーバーテキスト

MTGなどのカードゲームでカードの隅っこに、少しだけテキストが入ってるんですよ。世界観やキャラクターに沿ったテキストが少しだけ。それがフレーバーテキスト。カードの前後のストーリーとか性質を想像できて、好きなんですよね。

今回はそのフレーバーテキスト風の文章を、各ページに入れてみました。想像の余地が広がって良いなぁと思う反面、本当はこの文章の要素も「絵」として表現できる力があればと言う気持ちです。足りない。パワーが足りない。実力が足りない。

 

参加してみて

ここからはつくった後、コミケ参加後の感想です。

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参加する場所がにじさんじ島ですし、知り合い以外で手に取ってくれる人いないだろうと思いました。友人の創作にわとりからも「オリジナルは1日1冊売れたらすごいよ」って聞いていましたし。

 

て、思ったら。

 

「(まろくんの本と)どっちも1冊ずつください」って言ってくれるひとがいました。

 

表紙を見て、展示していたスライドショーを眺めて、そのまま買ってくださるひとがいました。

 

離席してる間に、手に取ってくれたひともいました。

 

見本誌を手に取って、読んで。「これも何かの縁です」て言って買ってくださる人がいました。(嬉しい反面、これはちょっぴり悔しかったです)

 

結果。

サークル参加してた友人2人に押し付け、会場で買ってくれたフォロワー/友人が3人。そしてなんと、それ以外に購入して下さったかたが5人。

合計10人ものひとに手に取って(おしつけて)いただけました。すごい。まじですごい。

めちゃめちゃ嬉しかったです。記念参加の気持ちでしたが、本当に参加した甲斐がありました。参加する意義がありました。本当に、本当に参加してよかった。よかったです。

買ってくださったかた、見てくださったかた、ありがとうございました。

そして、この本を作るための作業通話に付き合ってくれたみんな、応援してくれたふぉろわー、サークル参加に引っ張ってくれたまろくん、本当にありがとう。すごく良い思い出になりました。

夢みたいな時間でした。僕は幸せです。

 

おわりに

まだ何冊か残ってますので、BOOTHに置いておこうと思います。置けたらTwitterでお知らせしますね。もし、会場には行けなかった!てフォロワーのかたいたらぜひ。よろしくお願いします。

 

本当に良い思い出になった!

総括!とても楽しかったです!

 

あけまして、おめでとうございました!

よいおとしを〜!!!!